東京のリーダーを選ぶ都知事選は2024年7月7日投開票。選挙戦のニュースを通じて、1400万人が暮らす巨大都市のこれからを考えます。
「ナヘルさんたちに正義を」と書かれた横断幕を持ち、行進する集会の参加者たち=パリ西郊のナンテールで2024年6月29日午後3時38分、岡大介撮影 フランス国民議会(下院、定数577)選挙の第1回投票が6月30日、始まった。移民政策の厳格化を掲げる極右政党「国民連合」の躍進が予想される中、アフリカなどにルーツを持つ移民系住民たちは固唾(かたず)をのんで情勢を見守っている。 「私たちの子どもは動物じゃない」。パリ西郊ナンテール。北アフリカ出身のムニャ・メルズークさんは29日、約1年前に警察官に射殺された息子を追悼する集会で、数百人の参加者を前に訴えた。 昨年6月、ムニャさんの息子で当時17歳だったナヘルさんが、ここで警察官に射殺された。現地報道によると、車を運転中に停止命令を拒んだのが原因とされる。ナヘルさんはアルジェリアとモロッコにルーツを持ち、フランスで生まれ育ったフランス人だ。差別が根底
北九州市が取り壊しを予定している初代門司港駅遺構(青いシートに覆われた部分)。中央奥のれんがの建物は初代駅と同じ1891年に造られ、国の登録有形文化財に指定されている旧九州鉄道本社(現九州鉄道記念館)=北九州市門司区清滝で2024年6月26日午後3時39分、伊藤和人撮影 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス、本部・パリ)は、北九州市による明治期の初代門司港駅(当時の名称は門司駅)関連遺構の取り壊し方針に対して「重大な懸念」を表明する緊急声明を25日付で出した。危機にひんした文化財を守るよう指摘する国際声明「ヘリテージアラート」発出も検討するとしている。日本イコモスによると、声明は事態の急迫に伴うもので異例。 遺構は、市が門司区に計画する複合公共施設建設に伴い、市が2023年9月から実施した埋蔵文化財発掘調査で見つかった。広さ約900平方メートルの敷地
東京都知事選が告示され、街頭演説を聞く有権者ら=東京都中野区で2024年6月20日午前11時10分、長谷川直亮撮影 なんだかモヤモヤしている。東京都知事選(20日告示、7月7日投開票)に蓮舫さん(56)が立候補する話が持ち上がってからというもの、小池百合子さん(71)との「女の戦い」が各方面で、面白おかしく、はやし立てられているからだ。またか、とウンザリだけど、考えてみたい。そもそも、どうしてこんなふうに取り上げられるんだろう。モヤモヤの正体は?
東京都知事選が20日告示され、17日間の選挙戦がスタートした。子育て世代への給付策を次々と繰り出す現職の小池百合子氏(71)に対し、元参院議員の蓮舫氏(56)はそれより若い世代の支援を掲げるなど、各陣営は独自カラーの打ち出しに腐心している。また各候補者からは支持層を意識した発言が目立っており、政党やその支持者がどのように関わっていくかも選挙戦の焦点となりそうだ。 東京都知事選が20日、告示されました。初日の第一声から、各陣営の主張や与野党の思惑など、2回にわたって読み解きました。(第2回) 第1回・保守層意識の小池氏 対抗心にじむ蓮舫氏 小池氏を3選に導き、裏金事件の逆境から持ち直す契機としたい自民党に対し、蓮舫氏の支援を通じて岸田文雄内閣を追い込みたい立憲民主党。主要政党がどの候補者にも推薦を出さず、表面上は党派色が薄い都知事選だが、与野党第1党の思惑が絡み合っている。 自民は選挙で負け
衆院決算行政監視委員会で立憲民主党の野田佳彦元首相の質問に対し、挙手をする岸田文雄首相=国会内で2024年6月17日午後2時15分、平田明浩撮影 通常国会は23日の会期末まで1週間を切った。最大の焦点となっている政治資金規正法改正を巡り、自民党は19日の参院本会議での可決、成立を目指しており、与野党間の駆け引きが活発化している。19日には約3年ぶりとなる党首討論も開催される。野党は内閣不信任決議案の提出に向けて調整を進めており、与野党の攻防は山場を迎えている。 自民の石井準一参院国対委員長は17日、立憲民主党の斎藤嘉隆参院国対委員長と国会内で会談。18日に参院政治改革特別委員会で規正法改正案を採決する日程を提案した。石井氏によると、斎藤氏は「今までの質疑を通じても抜け穴の多い法案だ」と指摘。18日に予定されている首相の特別委での答弁などを見て採決に応じるか判断すると回答した。 自民は18日
東京都知事選は小池百合子知事が3選出馬を表明し、蓮舫参院議員との事実上の与野党対決となる構図が固まった。蓮舫氏を支援する立憲民主党は小池氏が自民党の支援を受けることを強調し、自民への「裏金批判」を追い風に生かしたい考えだが、国民民主党と日本維新の会は距離を置く展開となっている。 蓮舫氏は5月27日、小池氏の機先を制する形で立候補を表明。「政治とカネの自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットする」と強調した。「与野党対決」の構図設定を念頭に幅広い野党勢力に協力を呼びかけつつ、表明後には立憲、共産党や市民団体などによる候補者選定委員会が自身を統一候補として決定する場に姿を見せ、両党との連携を印象づけた。 今国会会期中の衆院解散観測が弱まる中、立憲は都知事選を自民派閥の政治資金パーティー裏金事件を機とした「政治とカネ」の審判の場と位置づける。裏金批判を追い風に、4月の衆院3補欠選挙(東京15
日本に駐在する呉江浩・中国大使が台湾問題は中国の核心的利益であり、日本が分断に加担すれば「日本の民衆が火の中に連れ込まれることになる」と発言した。 このような日本に対する威嚇的発言は、日本に駐在する外交官として常軌を逸しており、大使としての信頼を失った。 ただ台湾問題を巡っては、日本の政治家やメディアが「台湾有事は日本有事」と繰り返すことにも大きな問題がある。 台湾周辺で有事的事態になれば日本に甚大な被害を与えることは想像に難くないが、「日本有事」と言いきることは日米安全保障条約5条事態で日本が攻撃にさらされ、日米が共同行動をとるという事態を指すわけで、戦争に入ることを意味する。 これはどうしても避けなければいけない事態であり、国民の生命財産を守る立場にある政治家が軽々しく口にできる言葉ではない。 おそらくいくつかの目的で発せられている言葉なのだろう。第一には…
大学の国際競争力を示す「世界大学ランキング」。その順位を、サウジアラビアの大学が不適切に操作している疑いが浮上した。海外の著名な研究者に金銭を払って所属先を変えさせ、自国の研究人材としてカウントしているというのだ。著名研究者のリストには日本人の名も。その一人が、隠された契約条件の存在などの内幕を取材に明かした。 ◇目次 ・報告書が指摘「不適切な方法」 ・隠された契約条件の存在 ・打診断った博士は「汚職だ」 ・「ゲームが始まった」 世界大学ランキングは複数存在する。有名なのは、英国の評価機関による「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」(THE)や「クアクアレリ・シモンズ」(QS)、中国・上海交通大による「上海ランキング」などだ。 これらは、各大学の教育や研究の質▽所属研究者の論文が引用された回数▽留学生比率などの国際性――などを分析し、順位をつけている。ランキングは大学の競争力の指標となる
人気アイドルグループ「King&Prince(キング・アンド・プリンス)」のイベントが山口市で開かれた後、大勢のファンが新幹線の最終列車に乗り遅れて帰宅困難になり、1000人以上がJR新山口駅で一夜を明かした。事件や事故にはつながらなかったが、主催者はファンやJR西日本に迷惑をかけたとして謝罪に追い込まれた。人口約19万人の山口市に集まったのは、その15%に当たる約3万人。会場周辺で何が起きていたのか。 関連記事・当日の様子はこちらから 写真特集・終電逃し、駅で夜を明かす人々 5月23日未明、新山口駅の構内は終電を逃した大勢のファンであふれた。東京都から訪れた20代の女性は「寒いのでコンビニでレインコートを買って寒さをしのぎます。このまま朝まで待つと思います」と疲れた様子を見せた。女性用トイレの前には長蛇の列ができ、外ではブルーシートを敷いて休む人の姿もあった。JR西日本の職員が災害用の飲
新著『嫉妬論』で、嫉妬と民主主義の一筋縄ではいかない関係を論じた政治学者の山本圭さん=京都市北区で2024年5月15日、川平愛撮影 私たちの心を不意にざわつかせる嫉妬。友達が先生に褒められた、同僚が出世した、隣人が高級マンションに引っ越した――。 ごく個人的な感情に思えるが、「嫉妬心は社会のゆがみを理解する鍵になる」と立命館大准教授の政治学者、山本圭さんは考える。 この薄暗い感情はなぜ生まれるのか。社会とどんな関わりがあるのか。新著『嫉妬論』(光文社新書)で考察した山本さんに尋ねた。 話題書『嫉妬論』の著者インタビューを紹介します(全2回の前編) 後編・なぜ平等社会で人の幸せ許せない? 嫉妬と民主主義の意外な関係 「万人の万人に対する誇示状態」 山本さんは哲学者ホッブズの言葉をもじり、SNS(ネット交流サービス)が普及した現代の状況をこう名付ける。時に自分の幸せを過剰に繕ってまで、私たちを
大日本帝国は「終戦構想」が破綻した後も戦争を続け、敗戦を迎えた。写真は1945年9月2日、東京湾上の米戦艦「ミズーリ」で開かれた降伏調印式 始まった戦争は容易に終わらない。ウクライナとガザでの戦争で、私たちはそのことを改めて実感した。戦争を始める為政者の多くは戦場の最前線に行かない。そして戦争の終わらせ方を知らない。かつての大日本帝国(帝国)がそうだったように。今回は帝国の「終戦構想」を振り返りつつ、日本政府が想定する「新しい戦争」について考えてみたい。 開戦1カ月前に「腹案」 5月配信の原稿で書いた通り、帝国の指導者たちは武力で米国を屈服させられないことは分かっていた。ではどうやって戦争を終わらせるつもりだったのか。一応の「終戦構想」があった。開戦1カ月弱前の1941年11月15日、「大本営政府連絡会議」(主要閣僚と陸軍参謀本部、海軍軍令部の幹部らによる会議)でまとめられた「対米英蘭蔣戦
テレビ東京の石川一郎社長は30日、東京・六本木の同局で定例社長会見を行い、昨年3月28日に放送された「激録・警察密着24時!!」の演出に事実誤認があったことを謝罪。番組を終了させることを明言した。 石川社長は「この番組は、外部の制作プロダクションと作ったものでございますが、放送責任は我々テレビ東京にあります。視聴者の皆様と関係者の皆様にご迷惑と誤解を与えて、名誉を傷付けたことを、テレビ東京の社長として深く反省し、心からお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした」と頭を下げた。 この事案が発生した経緯は「きちんとした確認作業をしていなかったということに尽きる。我々のミス」と説明。取材対象者からの指摘により、昨夏から調査が始まっているとした。長田隆常務取締役は、再発防止策について「基本的にあらゆる番組で担当する人間全員が注意点を認識し、それを共有した上で番組の制作に入る。今回は、その注意点に認
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