ネット銀行を利用する人が多い時代とはいえ、通帳に着々と増えていく預金残高を見るのがたまらないという人も多いはず。人とは、時折思い出の記録を懐かしみ余韻に陶酔するのが好きな生き物。さらに、ひとたびコレクションをスタートさせてしまうと、集める快感をむさぼるものだ。 そんな人間の心理をつくサービスが図書館で導入されている。その名も「読書通帳」。銀行の預金通帳のように、自分が借りて読んだ書籍の履歴が記載されるというもの。 2010年3月、全国に先駆けて日本初の「読書通帳」をスタートさせたのは山口県下関市の「市立中央図書館」。「下関市細江町三丁目地区整備事業」の一環として、以前からあった公共施設を含む周辺の再開発事業が行われた際、指定管理者制度により民間企業の運営がスタートした。そこで内田洋行が提案する読書通帳を採用したのがきっかけだという。ちなみに「読書通帳」という名称は、その後、内田洋行が商標登
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