トヨタ自動車で経理財務を担当する小澤哲副社長から「爆弾発言」が飛び出した。 トヨタは11日、2011年3月期連結決算を発表した。その席で小澤氏は「今の円高ではCFO(財務担当役員)としては日本でものづくりを続けることに限界を感じている。ユーロ安のドイツメーカー、ウオン安の韓国メーカーとは国際競争力で大きな差が開きつつある」と吐露したのだ。 トヨタはこれまで国内での生産基盤の維持にこだわってきたが、その大きな方針転換とも受け止められる。中小企業を含めて多くの取引先を抱えるトヨタの生産方針転換は日本経済にも影響を及ぼす一大事だ。しかし、小澤氏の横にいた豊田章男社長は「雇用を守るため歯を食いしばって国内で頑張る」と小澤氏の発言を制した。 このやり取りを見ていると、社長と副社長の意見が違う「閣内不一致」を感じさせる。しかし、実はこれは「茶番劇」なのだ。こうしたやり取りの深層に今のトヨタの「病巣」が
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