財閥系の大手デベロッパーが市場を陣取り、革新性の乏しい不動産業界において、中古マンションのリノベーション(大規模な改修工事)を手掛けるのが、「リノベる」だ。その独自の経営スタイルで、目下、事業を急拡大している。 取り扱い件数は2010年の創業時には年間10件ほどでしかなかったが、いまや300件を超える勢い。社員の数も現在50名と、この1年間で倍増している。古く閉鎖的な業界を向こうに、創業まもないスタートアップ企業のリノベるが、なぜ躍進できたのか――。 「60点でもいいから行け。スピード重視で目の前の案件に取り組んでほしい」。7月17日の早朝、リノベるの山下智弘社長(40)は、東京・渋谷にある本社で行った朝礼で、社員にそう発破をかけた。 売上高は30億円突破、収支も黒字化 目下、リノベるの業績は、うなぎ登りだ。業績は開示していないが、物件の取り扱い件数などを元に推計すると、創業時の2010年
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