京都大学が暗室で57年間、約1,400世代にわたって飼育しているショウジョウバエ(「暗黒バエ)の全遺伝子情報を解読したところ、嗅覚や視覚、解毒作用などに関する遺伝子が変異していたという(PLoS ONE掲載論文、 京都新聞の記事、 時事ドットコムの記事)。 暗黒バエは、当時の森主一教授が1954年から遺伝学の実験用に暗室での飼育を始めたもの(/.J記事)。外観に大きな違いは見られないが、241個の遺伝子で変異が代々受け継がれているとみられており、通常のショウジョウバエと比べて解毒酵素関連の遺伝子が9個多かったという。また、暗黒バエは通常よりも多産で、長寿の傾向があるそうだ。 仮に、人間の1世代の発生に 20年が必要とすれば、1,400世代は28,000年。さあ、どのような形質的変化に繋がる変化が確認されるのでしょうか。興味は尽きません。