2100兆円を超える水準にまで膨らんだ日本の個人金融資産。これまで「現預金重視」の傾向が強く、保守的な投資スタンスをとる人が多いとされてきました。 しかし、その日本でいよいよ「貯蓄から投資」への流れができるのではないかと見て、海外の資産運用会社が相次いで動き出しています。 海外勢のねらいはどこにあるのか、そして国内の資産運用会社はこの状況をどうとらえ、環境の変化にどう対応しようとしているのか、取材しました。 (経済部・坪井宏彰) 海外勢が事業拡大 政府が「資産運用立国」を掲げる中、日本の個人金融資産を取り込もうと虎視眈々(こしたんたん)とねらっているのが海外の資産運用会社です。 11月に入って欧米の大手運用会社の幹部が相次いで来日し、国内の機関投資家などを訪問しています。 その1つが、アメリカの教職員組合の退職年金や保険など、160兆円の資産を運用しているアメリカの大手資産運用会社「ヌビー