イノベーションを生み出す人材をどう育むか―。経済産業省がこんな視点から教育改革に挑んでいる。均質性や自前主義を大前提とする公教育のあり方に一石を投じる施策にはさまざまな課題があるが、低成長時代の日本が世界と伍(ご)していくには避けて通れないテーマだ。 ITや人工知能(AI)の進展は人間の能力の多くを代替できるようになる。そこで問われるのは、一人ひとりの発想力や課題解決力。こうした問題意識で省庁間の縦割りを排し、施策としてどう実現していくかが問われている。 経産省が普及を目指すのは、ITやAIといった先端技術を取り入れた教育。教育(education)と技術(technology)を掛け合わせ「EdTech(エドテック)」と称される。 講義動画の配信といった現状のオンライン教育の域を超え、生徒一人ひとりの興味や特性をデータ分析によって把握。好奇心のおもむくまま、一つの分野を追求する知のナビゲ