過激派組織「イスラム国」が後藤健二さん(47)を解放する条件としてヨルダン政府に釈放を求めたサジダ・リシャウィ死刑囚について、元弁護人が25日、「米軍の攻撃で兄弟を失い、米国を激しく恨んでいた」と朝日新聞の取材に語った。「イスラム国」が釈放を要求した背景に、ヨルダン政府が死刑執行を再開したことも関係しているとの見方を示した。 イラク人のリシャウィ死刑囚は2005年11月、ヨルダンの首都アンマンで起きた連続爆破テロにかかわったとして逮捕され、06年に死刑判決を受けた。 国選弁護人として弁護を担当したフセイン・マスリ弁護士(61)によると、リシャウィ死刑囚は03年に始まったイラク戦争で、西部アンバル州に住んでいた兄弟3人を米軍の攻撃で失った。その影響で過激派に加わった親族もいたという。 リシャウィ死刑囚はホテルの結婚式場を爆破するため、全身を覆う黒い衣装に爆発物を隠し持って侵入したが、起爆に失