たいしたことでもないが、「自費出版大手「新風舎」、再生法申請へ」(asahi.com)という話について、これが出版不況とか自費出版の売れ行きがどうこうという問題とは無関係だということをメモしておこうと思う。というか本当の「自費出版」なら出版費用は作者がすでに全額出しているので売れようが売れまいが出版社の経営にはまったく影響がないはずだろうと。 つまり簡単に言うと出版には二つのビジネスモデルがあり、(1) 版元がコストを負担するかわりに利益も受けるので著者には一定の割り前(印税・原稿料)が回るものと、(2) 著者サイドでコストを負担するので利益も帰属し、出版社は一定の作業に対する対価を受け取るものとということになる。もちろんこの二つは理念型であって、原稿作成・組版・印刷製本・流通・販売・宣伝広告といった一連の作業を著者と出版社でどう分担するかに応じてその中間形態がいろいろ考えられるわけだが、