「道徳教育をすすめる有識者の会」発足記念の集いで講演する義家弘介氏。(右端から市田ひろみ氏、松平康隆氏、左端は渡部昇一氏)=8日午後、東京都港区虎ノ門(撮影・荻窪佳) 日本人は何を失ってしまったのかを確認する2時間だった。 「感動できる美しい話を子供に伝え、『徳目』を教えることが道徳教育だ」。会の代表世話人である渡部昇一・上智大名誉教授は、会場を埋めた約500人の参加者にそう呼びかけた。 子供を一人前に育てるには何が必要か。現在の道徳教育にはしつけや人生訓、生きる指針が欠けていると訴えた。だからこそ、平成22年秋をめどに中学生向けの道徳教科書を作成し市販すると意気込みをみせた。 会には保守系の有識者約160人が世話人や賛同者に名を連ねる。この日も、岡崎久彦・元駐タイ大使や中山成彬・前国土交通相、石井公一郎・元ブリヂストンサイクル社長、漫画家のさかもと未明さんと多士済々がそろった。安倍晋三元