地球の人々にとってホントに重要な問題とは? 新たな社会的合意形成の試み。 (『CUT』2005 年 3 月) 山形浩生 以前、この欄でビョルン・ロンボルグの The Skeptical Environmentalist を紹介した。世の中の環境問題と言われるものを総ざらいして、実は環境保護団体なんかがあれこれ脅す話(環境ホルモンや人口爆発)はほとんどが無根拠だったり誇張されていたり、ひどいときにはデータを故意にゆがめたりすることでかなり歪曲されていること、そしてほとんどの「問題」は実はかなり改善されてきていて、またすでにできる限りのことが行われているんだということを、各種主張をすべて出所にあたってチェックしなおしてまとめることで示した驚異の書物で、世のエコロ団体を震え上がらせた一冊だった。その後、ぼくの訳で『環境危機をあおってはいけない』(文藝春秋)として出版されたので、お読みになった方も