ブックマーク / closetothewall.hatenablog.com (11)

  • 上村英明 - 先住民族の「近代史」 - Close To The Wall

    先住民族の「近代史」―植民地主義を超えるために (平凡社選書) 作者: 上村英明出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2001/04/01メディア: 単行購入: 2人 クリック: 33回この商品を含むブログ (6件) を見る前回、笙野頼子の権力と汚れの指摘の部分で参照したについて、もう少し詳しく書いてみる。 http://d.hatena.ne.jp/Mukke/20081109/1226221380 このは、アイヌ関係の記事を探している時にMukkeさんのこの記事を見て知ったもの。簡潔な要約は上掲記事を参照。 さて、書は先住民族が世界と日の近代史に影響を与えた事例をいくつか取り上げるなかで、その関係の歴史が「近代国家の形成と不可分に関わっている」こと、その結果として「国家の質的なあり方を問うものだという視点をはっきりと自覚する」ことを目的とする。先住民族とは何か、ということにつ

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  • 最近読んだSFその2 - Close To The Wall

    前回の続き海外編。 アイザック・アシモフ「はだかの太陽」 はだかの太陽 (ハヤカワ文庫 SF 558) 作者: アイザック・アシモフ,冬川亘出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1984/05メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (53件) を見る「鋼鉄都市」の続篇なのに品切れでちょいプレミアがついてしまっている長篇。アシモフのロボットもの長篇つったらかなりメジャーかと思ったら、こんな作品でも品切れになってしまうのか。アシモフは品切れも多いからそのうちクラークみたいに新装版とか選集が出る可能性もあるけども。 このシリーズは刑事イライジャ・ベイリとロボット、ダニール・オリヴォー*1のコンビによるSFミステリで、前作ではロボット嫌いのベイリとダニールとの関係の変化が面白かったんだけれど、今作では異なる惑星に住むものたちとの文化的な差異が事件解決の壁となると同時に読

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  • 最近読んだSF - Close To The Wall

    ここ四五年、単発的に読む以外に全然SFを読んでいなかったので、積んでるSFが増えすぎた。先月フリマの作業が終了してから、延々SFを読んでいたので、まとめて軽く感想を書く。 カレル・チャペック「ロボット(R・U・R)」 ロボット (岩波文庫) 作者: カレル・チャペック,Karel Capek,千野栄一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2003/03/14メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 131回この商品を含むブログ (68件) を見る東欧文学の特集なんてやっておきながらこれを読んでいなかったという。ロボットものの偉大な原型みたいなものだけれど読んでみるとやはり面白い。ロボットの語源からしてそうなのだけれど、「労働」の問題、単純労働力が人々から仕事を奪うことで対立が先鋭化するというのは今読んでも違和感がない。チャペックは山椒魚戦争のハヤカワ版を手に入れたので近々読みたい。 アイザ

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  • 坂口尚 - 石の花 - Close To The Wall

    石の花(1)侵攻編 (講談社漫画文庫) 作者: 坂口尚出版社/メーカー: 講談社発売日: 1996/07/12メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 68回この商品を含むブログ (79件) を見るユーゴスラヴィアはしばしばこのように表現される。 「7つの隣国、6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文字により構成される1つの国*1」Wikipediaより 作は第二次大戦下、ナチスドイツの侵攻にさらされたユーゴを舞台にしている。村を襲撃されゲリラに身を投じることになった少年クリロを主人公に、チトー率いるパルチザンへの参加、王制派レジスタンスチェトニクとの内紛、ユダヤ人強制収容所の惨状、そして第二次対戦終了までを描く歴史長篇漫画だ。文庫版全五巻。 開巻冒頭ではスロヴェニア地方東北部の自然あふれる穏やかな情景を描き出していて、カラーページの美しさには目を奪われる。序盤はその村

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  • もっと素人による進化論、進化生物学のお薦めの本 - Close To The Wall

    俺みたいな文系素人が進化論を面白がるための約20冊 - 万来堂日記3rd(仮) という記事があって、これは非常に面白く読んだ。のっけから四連続で読んだが出てきていて、全二十一冊(上下巻はひとつとカウント)のうち、自分も読んでいるは六冊くらいだったけれど、それらは自分でもかなりオススメだと思っているだったので、これはとても参考になりそうだ。とりあえず木村資生のは買ってきた。 上掲記事の旅烏さんは素人といいながらもずいぶん読んでいて、ここで紹介されていない膨大なバックボーンがあるかと推測される。恥ずかしながらはるかに素人の私も屋上屋を架す、というよりも屋根の下に屋根を作る勢いでより素人目線の、自分なりのお薦めを並べてみたい。 自分でも読んでいてオススメの進化論、生物学関係で既に記事を書いているものにリンクする。 長沼毅「深海生物学への招待」 - Close to the Wall ス

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  • アンデス、南米の笛ことケーナ吹きのベックマン - Close To The Wall

    民族音楽系プログレに続いてここから民族音楽ゲーム音楽篇(とはいってもこれ、ゲーム音楽ではない)。 ベックマンさんというのはネットで主に活躍しているミュージシャンで、ケーナというアンデスの民族音楽、フォルクローレ(「コンドルは飛んでいく」とか結構駅前とかでグループが演奏しているのを見たことがある人は多いはず)で用いられる笛の演奏家。 http://music.geocities.jp/balsa_perdida/haioku/index.html 以前、東方Projectの楽曲アレンジで割と熱心に紹介したことがあるように、東方やゲーム音楽のアレンジと、オリジナル曲を制作している。ゲーム音楽そのものとはやや異なるけど、一応その文脈、ということで。 私はこの人のオリジナル曲が好きで、印象的なメロディセンスは抜群で、アレンジをやっている東方曲にも負けないと思う。民族音楽系のゲーム音楽とかが好きな

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  • オリヴァー・サックス - 色のない島へ - Close To The Wall

    色のない島へ―脳神経科医のミクロネシア探訪記 作者: オリヴァーサックス,Oliver Sacks,大庭紀雄,春日井晶子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1999/05メディア: 単行購入: 6人 クリック: 55回この商品を含むブログ (7件) を見るサックス三冊目は、ミクロネシアの島々を訪ねた紀行エッセイ。しかし、そこはサックス博士、行く先々は全色盲が12人にひとりの割合でいるという驚くべき「The Island of Colorblind」ピンゲラップ島、ポーンペイ島や、独特の神経症が多発する島などの脳神経科医的にきわめて興味深い場所になっているのがミソだ。 特にピンゲラップ島は色覚異常で、以下の記述を読んで興味がわいたものだっただけに、それをサックスが訪れる、ということでとても期待して読んだ。 ミクロネシア連邦のピンゲラップ島は、12人に1人を1色覚者(錐体を持たない)が占め

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  • ユリイカ 特集・諸星大二郎 - Close To The Wall

    ユリイカ2009年3月号 特集=諸星大二郎 作者: 巖谷國士,夏目房之介,春日武彦,竹熊健太郎,円城塔出版社/メーカー: 青土社発売日: 2009/02/27メディア: ムック購入: 5人 クリック: 45回この商品を含むブログ (42件) を見る諸星は妖怪ハンターはじめ少しずつ読んでいたけれど、代表作の「西遊妖猿伝」をまだ読んでいなかった。折よく新装版が店頭に並んでいるのを見て、よしこれを揃えていこうと買って読み始めたところ、これがやはり面白く、次巻の刊行予定日はいつかと調べて見たところ、なんとユリイカの諸星特集が出るのを知る。へえ、と思っていたら伊藤剛のブログで中身についての詳細が出ており、伊藤氏も書いていることを知る。早速買って読んでみた。 「ユリイカ」2009年3月号 特集*諸星大二郎 - 伊藤剛のトカトントニズム なんというか最近私が読んだユリイカはミク特集(ソワカちゃんネタを話

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    takanorikido
    takanorikido 2009/07/21
    kamSファンでございます。
  • 上海アリス幻樂団 - 東方風神録 〜 Mountain of Faith. - Close To The Wall

    [rakuten:nk-book:1437799:detail] 東方その三。2007年発売の弾幕STGゲーム。サントラはないので、データから切り出したゲーム音源について。 さて、この作品個人的には東方Project作品の中で、もっとも楽曲の充実度が高い作品ではないかと思っている。ステージ曲でいえば、一面の道中がやや地味かな、という以外はすべて好きな曲だ。 作品が秋と山を舞台にして、さながら紅葉山登りツアーみたいなステージ構成になっているため、そこに掛かるBGMも笛などのトラッドに傾いた楽器が多用されていて、とても良い雰囲気になっている。さらに、楽曲のメロディも印象的なものが多く、明るくキャッチーな面が強調されている。地霊殿はかなり独特の作風だったけれど、今作はかなりポップだ。その意味では、音楽面について東方に興味のある人は、これから入ると良いかも知れない。 まずは一面ボステーマ。 稲田姫

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    単著『後藤明生の夢 朝鮮引揚者の〈方法〉』刊行 2022年9月末 幻戯書房より『後藤明生の夢 朝鮮引揚者の〈方法〉』が刊行されます - Close To The Wall 新着順 2023.12.31岡和田晃編『上林俊樹詩文集 聖なる不在・昏い夢と少女』の制作に協力 上林俊樹詩文集『聖なる不在・昏い夢と少女』を刊行します | SFユースティティア 2023.06.24「リベラシオン 人権研究ふくおか」190号(2023年夏)に「鶴田知也再考――『リベラシオン』第一八九号を読む」を寄稿 「リベラシオン」190号に鶴田知也についての記事を寄稿 - Close To The Wall 2022.11.20後藤明生文学講義CDの付録リスニングガイドを執筆 後藤明生文学講義のCDの付録リスニングガイドに寄稿 - Close To The Wall 2022.09.30図書新聞10月8日号にて住谷春也

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    takanorikido
    takanorikido 2008/12/07
    久々に「お前は俺か」感。
  • テンプレを踏んでいることに気づかないテンプレ通りの人たち - Close To The Wall

    東浩紀の発言から始まった年末南京事件騒ぎだけれども、このパターンほとんど年始のフロムダ氏の南京論争とそっくりで、わたしとしては以下の一年前の記事を再掲するだけで終わらせても良いくらいだ(この騒ぎでにわかにリバイバルしてアクセス数が増えている)。 「なにが歴史修正主義の問題なのか」についての私見 - Close to the Wall 続・「なにが歴史修正主義の問題なのか」についての私見 - Close to the Wall 南京事件否定論は基的にトンデモ - Close to the Wall 論争傍観者を自称する人間についての二つの問題 - Close to the Wall ただ、東のいっていることは単純に歴史修正主義容認論とみなしていいのかどうかはやや判断に迷うところなのでさておくが、ゼロアカ門下生藤田直哉id:naoya_fujitaの発言はひどいのを通り越してもはや犯罪的だと

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