初めて開示された2006年の「桜を見る会招待者名簿」。当時の安倍晋三官房長官には国務大臣として20番の整理番号が付けられている=東京都千代田区の国立公文書館で2020年8月8日、手塚耕一郎撮影 2006年に開催された首相主催「桜を見る会」の招待者名簿が8日、国立公文書館で初めて開示された。名簿には首相の推薦者を示す整理番号の区分が「60」と記さ…
大村秀章知事との定期的なトップ会談を拒否した河村たかし市長(奥)=名古屋市役所で2020年8月6日午前9時30分、岡正勝撮影 自民党の愛知県議団と名古屋市議団が6日、大村秀章知事と河村たかし市長を相次いで訪問し、新型コロナウイルスの感染防止対策のため県と市が連携を強化するよう要望した。両議員団はトップ会談の定期開催を提案したが、県と市との間で国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」を巡る訴訟が係争中であることから、河村市長はぶぜんとした表情を崩さず、会談の是非について態度を明確にしなかった。 訴訟で亀裂が深まる大村、河村両氏の仲立ちを両議員団が試みた形だが、失敗に終わったようだ。河村市長は5日、訴訟による新型コロナ対策への影響について「あらせん」と話していた。
災害対策本部会議の後、2008年の川辺川ダム計画反対表明について取材に応じる蒲島郁夫・熊本県知事=熊本市中央区の熊本県庁で2020年7月5日午後4時52分、清水晃平撮影 熊本県南部の記録的豪雨で1級河川・球磨川が氾濫し、甚大な被害が出ている状況について蒲島郁夫知事は5日、報道陣に「ダムによらない治水を12年間でできなかったことが非常に悔やまれる」と語った。球磨川水系では1966年から治水など多目的の国営川辺川ダム計画が進められたが、反対する流域市町村の意向をくんだ蒲島知事は2008年9月に計画反対を表明。国も中止を表明し、09年から国と県、流域市町村でダムに代わる治水策を協議してきたが、抜本策を打ち出せずにいた。知事との主なやり取りは次の通り。【清水晃平】 ――知事は川辺川ダム計画に反対し、ダムによらない治水をすると言ってきたが、ダムを作っておくべきだったという思いは?
新型コロナウイルスを警戒するあまり、マスクをしていない他人を攻撃してしまう人がいる。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上では、自粛要請に従わない人や店に嫌がらせをしたり通報したりする「自粛警察」をもじって「マスク警察」という言葉が飛び交う。感染予防は大事だが、感染リスクの低い状況の時までマスクを強要する社会に息苦しさはないか。記者自身の体験を交えて考えてみた。【山内真弓、宇多川はるか/統合デジタル取材センター】 1歳児に「マスクしなきゃダメでしょ」 それは5月下旬、平日の夕方のことだった。在宅仕事が一段落した記者(宇多川)は、1歳の娘をベビーカーに乗せて散歩に出た。駅近くの川沿いを歩いていると、向かい側から歩いてきた年配の女性に、すれ違いざまに大声で言われた。「お母さん! 赤ちゃん、マスクしなきゃダメでしょ!」。笑顔でふざけている雰囲気ではなく、本気で怒っている表情に見えた。
安倍晋三首相と会談後、記者団の質問に答えるボルトン米大統領補佐官=首相官邸で2019年5月24日、川田雅浩撮影 ボルトン前米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は23日出版の回顧録で、昨年7月に訪日した際、トランプ大統領が防衛費の分担金として年間約80億ドル(約8500億円)の負担を求めていると日本政府高官に伝えたと証言した。全ての在日米軍を撤収させると脅して交渉を優位に進めるようトランプ氏から指示を受けたことも明らかにした。共同通信が回顧録を入手した。 トランプ氏の同盟軽視の姿勢が改めて露呈した。80億ドルは日本が現在、負担している在日米軍の駐留経費負担(思いやり予算)の4倍以上に相当する。日本政府はこれまで米側の負担増要求の報道について「そのような事実はない」(菅義偉官房長官)と完全否定していたが、米側の当事者本人が明確に認めた形だ。 この記事は有料記事です。 残り288文字(全文60
毎日新聞と社会調査研究センターは20日、全国世論調査を実施した。河井克行前法相と妻の案里参院議員が公職選挙法違反容疑で逮捕されたことについて、安倍晋三首相の責任は「重い」との回答が59%を占め、「重いとは言えない」は32%だった。安倍内閣の支持率は36%。5月23日に行った前回調査の27%から9ポイント戻したものの、不支持率は56%(前回64%)と支持率を大きく上回る状態が続いている。 新型コロナウイルス対策のため会期延長を求める意見がある中で通常国会が17日に閉会したことについては「延長すべきだった」が52%と半数を超え、「閉会したのは妥当だ」は30%だった。
毎日新聞と社会調査研究センターは23日、全国世論調査を実施した。安倍内閣の支持率は27%で、今月6日に行った前回調査の40%から急落した。不支持率は64%(前回45%)に跳ね上がった。社会調査研究センターとの共同調査は3回目で、最初の4月8日に44%あった支持率が1カ月半で17ポイント落ち込んだ。調査方法が異なるため単純に比較できないが、毎日新聞が従来行っていた電話世論調査では森友・加計問題で政権批判が高まった2017年7月に26%まで下落したことがある。 東京高検の黒川弘務検事長が賭けマージャンをしていた問題で辞職したことについては「懲戒免職にすべきだ」が52%と半数を超えた。「当然だ」は33%にとどまり、厳しい処分を求める声が強い。
法務省が、検察官にも国家公務員法の定年延長規定が適用されるとした解釈変更について、省内の会議や内閣法制局などとの打ち合わせに関する文書を保存していなかった。毎日新聞が2020年2月、政府が前月末の閣議で、黒川弘務東京高検検事長の定年を延長したことなどを踏まえて関連文書の開示を請求したのに対し、法務省は「請求時点で議事録などは省内にない」と回答した。定年延長は国会で審議中の検察庁法改正案で明文化されているが、法改正の基礎となる解釈変更の「意思決定過程」は不透明なままだ。 公文書管理法4条は「行政機関の意思決定過程の合理的な検証」を可能にする文書作成を義務づけている。毎日新聞は2月17日、法解釈変更の経緯を検証するため、検察官の定年延長に関して「法務省内部の検討、および法務省と首相、内閣官房、内閣法制局、人事院との面会、打ち合わせ、会議に関する文書一式」の開示を請求した。 法務省が4月22日に
毎日新聞と社会調査研究センターが6日に実施した全国世論調査では、新型コロナウイルス問題への対応で「最も評価している政治家」の名前を1人挙げてもらった。大阪府の吉村洋文知事を挙げた人が188人でトップ。59人で2位に入った東京都の小池百合子知事を大きく引き離した。国政に携わる政治家では安倍晋三首相が34人で3位に入るにとどまり、4位は北海道の鈴木直道知事の26人だった。 この質問は携帯電話の調査だけで行い、携帯回答者575人のうち401人が具体的な政治家を挙げた。そのうち半数近くが吉村氏を挙げ、小池氏の3倍に達した。政府対応の遅れが批判される中、独自の取り組みや情報発信をしている知事が評価された。特に、休業要請や外出自粛の解除へ向けて大阪府独自の基準を示すなど、吉村氏の対応が全国的に注目を集めた結果と言えそうだ。
NHKの障害者をテーマにした情報バラエティー番組「バリバラ」で、23日夜放送の「バリバラ桜を見る会~バリアフリーと多様性の宴(うたげ)第1部」の再放送が、26日午前0時から放送予定だったのが、放送直前に急きょ差し替えられた。 この回は、昨年度にバリアフリーや多様性の推進に携わった人を招き、お花見形式でトークするという内容。顔と実名を公表して性暴力被害を訴えた、ジャーナリストの伊藤詩織さんら…
新型コロナウイルスの早期終息のため、安倍晋三首相が掲げる、人と人との接触機会の「最低7割、極力8割」削減について、政府側から「最低7割」の発信が消えた。7割削減だと感染抑制のペースが緩み、5月6日までの緊急事態宣言の期間を延長しなければならなくなる可能性があるためで、判断の時期が迫るなか、政府は8割削減の周知に必死だ。 「国民の皆様には、ぜひ今一度、行動を見直していただき、8割接触削減に協力をお願いしたい」。22日夕に開かれた政府対策本部の会合で、首相は国民の協力を改めて呼びかけたが、21日まで繰り返し強調してきた「最低7割」への言及はなかった。 「最低7割」が消えたのは、科学的なデータを重視したためだ。22日の政府専門家会議で配られた資料では、接触機会の8割削減が達成されている場合、「緊急事態宣言後おおよそ1カ月で確定患者の十分な減少が観察可能となる」と指摘。一方、65%の削減の場合、「
緊急事態宣言を全国に拡大したことについて記者会見する安倍晋三首相=首相官邸で2020年4月17日午後6時7分、竹内幹撮影 安倍晋三首相が17日の記者会見で、朝日新聞の記者から「布マスクの全住所配布で批判を浴びている」と指摘された際、「御社のネット(通販)でも布マスクを(2枚)3300円で販売しておられたと承知している」と“反撃”する一幕があった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府が17日に配布を始めた布マスクは「アベノマスク」と皮肉られ、「サイズが小さい」などの不評が多い。 首相は布マスク配布について「マスクが手に入らずに困っている方々がたくさんいるという認識のもと、配布することにした。洗えば何回も使え、マスク需要の抑制にもつながっていく」と説明。さらに「シンガポールでも全国民に布マスクの配布を行い、パリ市でもそういう決定がなされたと聞いている」と配布の妥当性を強調した。
参院予算委員会の締めくくり質疑で、質問時間を終えても続ける共産党の田村智子政策委員長に対し、腕時計を指さして終了を伝える安倍晋三首相=国会内で2020年3月27日午後0時36分、川田雅浩撮影 安倍晋三首相が27日の参院予算委員会で、学校法人「森友学園」関連の公文書改ざん問題を追及した野党議員の発言中に持ち時間が過ぎた際、自身の腕時計を右手指で指しながら「時間が来てるよ」と2度にわたって言葉を挟む一幕があった。2020年2月に「閣僚席からの不規則発言は慎む」と自身のヤジを陳謝した首相だが、またしても悪癖を露呈した。 27日の予算委員会で最後に質問に立った共産党の田村智子氏は、新型コロナウイルス感染症への対応や地域の医療体制などについて質問した後、森友学園を巡る財務省の公文書改ざん問題を取り上げた。
選択的夫婦別姓制度の導入を求める請願の審査が行われた愛媛県議会環境保健福祉委員会=松山市一番町4で2020年3月10日午前10時ごろ、花澤葵撮影 選択的夫婦別姓制度を巡り、愛媛県議会2月定例会に制度導入を求める請願が提出され、10日の県議会環境保健福祉委員会で審査された。反対する委員の自民県議から「安易な選択的夫婦別姓は犯罪が増えるのではないか」との根拠不明の懸念が示され、請願は賛成少数で不採択となった。この県議は毎日新聞の取材に「制度を導入すると犯罪が増えるという趣旨ではない」と説明しているが、制度の実現を目指す当事者からは訂正や撤回を求める声が上がっている。 請願は「新日本婦人の会」県本部の来島頼子会長が無所属、共産、立憲民主の県議3人の紹介を得て提出。「望まぬ改姓、通称使用などによる不利益・不都合を強いられている」として、選択的夫婦別姓の導入など民法改正を求める意見書の採択を求めてい
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