安倍晋三首相は12日午後の衆院予算委員会で、自衛隊が国連平和維持活動(PKO)に従事している南スーダンの治安情勢を問われ、「南スーダンは、例えば、我々が今いるこの永田町と比べればはるかに危険な場所だ」と述べた。共産党の高橋千鶴子氏への答弁。高橋氏は「『いまの永田町と比べれば』という発言は断じて許せない」と批判した。
自衛隊が国連平和維持活動(PKO)に従事する南スーダン・ジュバで7月に起きた大規模な戦闘について、安倍晋三首相は11日の参院予算委員会で、「『戦闘行為』ではなかった」という認識を示した。民進党の大野元裕氏への答弁。 ジュバでは7月に大規模な戦闘が発生し、市民数百人や中国のPKO隊員が死亡した。首相答弁に先立ち、稲田朋美防衛相は「法的な意味における戦闘行為ではなく、衝突だ」「戦闘行為とは、国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷しまたはモノを破壊する行為だ。こういった意味における戦闘行為ではないと思う」と述べた。 「戦闘ではなかったのか」と再三問うた大野氏に対して、首相は「武器をつかって殺傷、あるいはモノを破壊する行為はあった。大野さんの解釈として『戦闘』で捉えられるだろうと思うが、我々はいわば勢力と勢力がぶつかったという表現を使っている」と説明した。
稲田朋美防衛相は11日の参院予算委員会で、過去の月刊誌の対談で「教育体験のような形で、若者全員に一度は自衛隊に触れてもらうという制度はどうですか」と述べていたことを社民党の福島瑞穂氏から問われた。福島氏は発言の撤回を求めたうえで、「『若者全員に』と言っている。極めて問題で、徴兵制と紙一重だ」と批判した。 福島氏が問題にしたのは、月刊誌「正論」2011年3月号での対談。稲田氏はこの中で「タブーといえば徴兵制もそうですね」と語った後に、若者全員を対象にした自衛隊体験制度を提案。「自衛隊について国民はまったく知らないし、国防への意識を高めてもらうきっかけにもなると思う」「『草食系』といわれる今の男子たちも背筋がビシッとするかもしれませんね」と述べた。 この日の答弁で、稲田氏は「学生に見て頂くのは教育的には非常に良いものだが、意に反して苦役で徴兵制をするといった類いは憲法に違反すると思って、そのよ
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