コンピュータグラフィックスにおいて、図形を変換するには、ベクトルやマトリックス(行列)の演算が多用されます。その中でも、Quaternion(= 4元数 = 虚数単位が3つある複素数)を用いて回転変換を表現する手法の数学的な解説をしたいと思います。通常の複素数の掛け算が、2次元複素平面での回転変換を表現できることの3次元への応用ともなっています。 補記:この記事は、Qiita でLaTeXを利用してみたい(参照:『Qiita 上で数式を美しく書けるようになっていた件 (MathJax)』)、というモチベーションで書いています。この記事『Java3Dの数学』の一部抜粋を読みやすくしたものです。また、コンピュータグラフィックスに慣れた読者には、最初の準備は長いと思いますので、後半のみ読んでください。 (準備1) 点とベクトル、それらの座標系を用いた表現 数学的な準備からはじめましょう。点もベク