「光の道」作業部会ではNTTの再編についての議論も行なわれているが、これは25年以上にわたってもめてきた問題で、あと2ヶ月で結論が出るとは思えない。おまけにソフトバンクがこれを光ファイバーとからめたことで、問題はさらにややこしくなった。残念ながら、この作業部会はアジェンダの立て方が間違っているといわざるをえない。 以前、慶応で行なわれたシンポジウムでNTT再編の議論をしたとき、フロアにいた内海善雄氏(元ITU事務総局長)が「こういうインフラの話は順序が逆だ。ジュネーブから見ていると、日本経済がまったく成長していないのは異常だ。それをどうするかという問題から考えなきゃだめだ」と質問したのが印象的だった。十年一日のインフラ談義にうんざりしていた私も「おっしゃる通りで、まずイノベーションをどう高めるかを考えたほうがいい」と賛成した。 通信の世界で最大の問題は、NTTの接続問題でも光ファイバーの普