国立がん研究センターは18日、国内の研究機関や企業と共同で、血液検査で早期にがんの診断ができる新手法の研究開発を始めると発表した。 がんになると、体内で「マイクロRNA」という物質の種類や量が変化することを利用する。 参加するのは、経済産業省所管の独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)」、東レなどの企業や研究機関。マイクロRNAは、遺伝子の機能を調節する非常に小さい物質。近年、がんによっては、特定のマイクロRNAが多く検出されることが分かってきた。この物質は血液中で一定期間分解されないため、検査に利用できると判断した。 研究では、乳がんや膵臓(すいぞう)がんなど13種類のがんを対象に、6万5000人分の血液を解析し、がんとマイクロRNAとの関連を調べる。研究期間は5年。同センター研究所の落谷(おちや)孝広・分子細胞治療研究分野長によると、乳がんでは特定のマイクロRNA
原子力規制委員会は16日の定例会合で、九州電力川内原子力発電所1、2号機(鹿児島県)の安全対策が新規制基準に「適合している」とする審査書案を発表した。 同原発は、再稼働に必要な安全審査に事実上、合格した。残る審査手続きや地元の合意などを経て、川内原発は早ければ秋にも再稼働する見通しとなった。 規制委が示した400ページを超す審査書案では、審査の過程で九電が引き上げた地震や津波の最大想定や、水素爆発対策といった重大事故対策の内容について、九電の基本方針が新基準を満たしていると認めた。
厚生労働省は、スギ花粉症の根治を期待できる、口に含むタイプの新治療薬を初めて承認した。 花粉症の原因となるアレルギー物質の花粉エキスを少しずつ服用して体に慣れさせる仕組みの薬で、既存の注射による投与よりも患者の負担が少ない。4月に保険適用され、6月以降に医師の処方薬として販売が始まる見通しだ。 承認されたのは、鳥居薬品(東京都)申請の「シダトレンスギ花粉舌下液」。患者は、目薬のような形の容器から、花粉エキス入りの液状の薬を舌の下にたらし、その後のみこむ。12歳以上が対象で、2年以上の毎日の服用によって症状が治まることが期待される。自宅で服用できる。 花粉が鼻などから入り、アレルギー反応を促進する細胞が増え、花粉症につながる。新薬を服用し続けて、このアレルギー促進細胞の増加が抑えられる体質に変えていくという。
名古屋市の会社のパソコンが遠隔操作され、殺人予告が書き込まれた事件で、遠隔操作に使われたインターネットの無料レンタル掲示板について、威力業務妨害容疑で逮捕されたIT関連会社社員片山祐輔容疑者(30)が、「職場から匿名化ソフト『Tor(トーア)』を使って閲覧していた」と話していることがわかった。 接見した佐藤博史弁護士らが16日、報道陣に明らかにした。事件への関与は依然として否認しているという。 捜査関係者によると、名古屋市の会社のパソコンは遠隔操作型ウイルスに感染し、無料レンタル掲示板を介して操られていたという。「犯行指令」の大半でTorが使われていたほか、片山容疑者が派遣されていた東京都港区の不動産関連会社のパソコンから掲示板に接続していた記録も一部で見つかった。 佐藤弁護士が無料掲示板について尋ねたところ、片山容疑者は閲覧したことがあるとした上で、「Torを使わずに見たこともあるかもし
女児用の給食(手前)は、名前付きの蓋を付け、他の児童用(奥)とトレーや食器の色を変えて区別した上で、調理員が直接手渡していた 東京都調布市の小学校で昨年12月20日、チーズにアレルギーのある5年生の女児(11)が給食の後に亡くなった。 チーズ入り料理を食べたことによる「アナフィラキシーショック」の可能性が高い。この学校では9月にも、1年生の男児が給食後に救急搬送されていた。子供の命を救うことはできなかったのか。市教育委員会の調査結果から、問題点を検証する。 ◆専用献立表 「余っているよ、食べる人いない?」。5年生担任の男性教諭(29)はその日、給食時間の後半、チーズ入り「じゃがいものチヂミ」を持って教室内を回った。「ほしい」と声をかけたのが、その女児だった。 女児は日頃からアレルギーに対応した特別食を食べているため、担任は「大丈夫か?」と尋ねた。 「これ見ればわかる」。女児が担任に見せたの
政府の革新的エネルギー・環境戦略で、高速増殖炉の実用化を断念し、「もんじゅ」(福井県敦賀市)の役割を「廃棄物の減容、有害度の低減などを目指した研究を行う」に切り替えることが決定された。 文部科学省は「原子炉の設計変更などは生じないが、新たな燃料製造研究は必要」(同省幹部)としており、新たな研究計画に伴う追加負担が焦点となりそうだ。 通常の原発(軽水炉)では、核分裂で発生する中性子が水で減速されるが、もんじゅでは減速されない。新たな研究では、この「高速炉」の特性を生かし、使用済み核燃料に含まれる長寿命で毒性の高い放射性物質などに、高速の中性子を照射。高レベル放射性廃棄物の量を減らす技術の開発を目指す。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く