脳の発達・発生にかかわる遺伝子「Pax6」などの研究で知られる東北大学の大隅典子教授。「スピード・変化・自由」という3つの言葉を座右の銘として研究に邁進するかたわら、男女共同参画や、理系女子すなわち「リケジョ」育成に力を注ぐ。特に今年は日本で初めて東北大学に女子学生が誕生してから100年という記念の年にあたり、シンポジウムや展示会などのイベントも盛りだくさんとのこと。そこで今回は男女共同参画に関わる取り組みを中心に、大隅教授にお伺いした。 受精卵から赤ちゃんができあがってくるときに、脳がゆっくりと時間をかけてつくられてくるわけですけれども、それがどんなふうなしくみなのか、遺伝的・環境的の両方の側面から知りたいと考えています。また脳の発生・発達において、ほんのちょっとだけボタンが掛け違ってしまったというような非常に軽微な異常が、大人になってから心の病が発症しやすくなる前提条件になっているので