2008年7月にiPhone3Gが国内で発売されてから10年が経った。「電話を再発明する」というiPhone発表時のスティーブ・ジョブズの言葉通り、スマートフォンは確かに電話の役割そのものを変え、様々な前提を塗り替えていった。 この10年の変革は、スマートフォンとともにあったといっても過言ではないだろう。 前編ではスマートフォンを中心としてこの10年で大きく変わったこと、それを振り返ることで10年という期間で世の中の前提がどの程度変わってしまうのかを確認し、後編ではこれからの10年で何が起こるのかを考えていきたい。 フィーチャーフォンからスマートフォンへ まずは、それまで主流だったフィーチャーフォンからスマートフォンへシフトしたのがここ10年の出来事であることを確認しておこう。総務省が世帯におけるスマートフォンの保有率を発表し始めたのが2010年で、この時点では9.7%だったが、これが20