むかし、インタビューを受けると、仕事部屋で撮影をと、よく頼まれたが、メチャクチャに散らかしていたのでいつも断っていた。 年を取ってヒマになったら、少しきれいに片づけようと思っていたが、今でもそのままだ。何でも出しっぱなしのクセが原因だ。人からもらった著書や手紙も年々たまる。何回かの地震で崩れ落ちた本もたまる。その上にホコリもたまる。 この絵は、まだましである。仕事をよくしていて、家人に紙一枚ぐらいの尊敬心が残っていたころの絵だ。 今では物置小屋と勘違いされ、仕事と無関係の段ボール箱が置かれたり、ここしばらくは、床の上、机の上、棚の上などに掃除機使用の痕跡はない。この部屋ではホコリを立てぬよう、吸わぬように歩く。 もう一枚は理想の仕事部屋である。何でも見えるように透明にしておくと、さっと取り出せ、さっと仕事ができ、さっと出かけられる。でも、今世ではムリだろう。来世でもムリだろう。 問題は、何
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