赤ちゃんがわたしのお腹にいるとわかったとき、パパは涙ぐんでいた。 「おーそうか」 って冷静なふりをしてたけれど泣いていた。 口には出さなかったけれど、やっぱりパパは子供が欲しかったんだ。 なかなか子供ができずに、ひとりで悩んでいた。 パパはその話題を避けてきたから、相談できなかった。 パパも私が悩んでいたのは知っていたそうだ。 でも、不妊は女の責任だから、気がつかないふりをしていたんだって。 はぁ? 男性が原因の割合も高いって知ってる? それから一転、パパは毎日、赤ちゃんの話ばかり。 パパは、早くから乳児の服を買ってきたり、家を清潔にすると言って大掃除をしだした。 新しい家具を買ってきて家具を移動させたり、無理して車まで買い替えた。 すべて、生まれてくる赤ちゃんのためだって。わたしのことも気遣って欲しかった。 でも、わたしのためにしてくれこともあった。 トイレの後で手洗いをするようにしたの