サッポロビールは29日、東日本大震災で被災した千葉工場(千葉県船橋市)について、一部生産ラインで操業を再開したと発表した。 26日に、震災発生前に仕込みを終えて貯蔵タンクに保管してあった主力ビール「黒ラベル」を、業務用のたるに詰めるラインの試運転を行い、安全性に問題がないことを確認。28日から、主力商品の市販用の缶とたるについてはパッケージラインを稼働を再開した。 ビン詰めのパッケージやビールの仕込み作業についても設備点検が終わり次第再開する予定だが、東京電力による計画停電の影響もあり、完全に回復するには時間がかかる見通し。 同工場は地震で工場敷地内を含めた周辺地域が液状化現象で陥没し、操業を停止していた。地震で被災した仙台工場(宮城県名取市)については復旧のめどが立っていないという。