世界文化遺産・富士山の登山道で、登山者が捨てたとみられる排泄(はいせつ)物が多数放置されていることが16日、県の調べで分かった。県は環境省に報告し、マナー啓発に力を入れていく。 県自然保護課によると、夏山シーズンの終了を受け、県が14日に登山道を調査したところ、須走口5~6合目の17カ所で、排泄物が放置されているのを発見。人目のつかない岩陰や草むらの中で、ポリ袋に入っていたり、ティッシュで隠された状態で見つかったという。 排泄物を回収した同課の平野潤課長は「こんなに不謹慎な人がいるのかと思うと、怒りを通り越して悲しい」と嘆く。同課によれば、気温が低い富士山では、排泄物が分解されずに残ってしまうことが多い。分解されたとしても土の栄養分が高まることで植生が変化し、富士山の景観を損なう可能性がある。 須走口の登山道は、登山者が歩いて30分~1時間の間隔でトイレが設置してあるといい、平野課長は「環