「狙った恋の落とし方。」の一場面。チン・フェン(グオ・ヨウ=左)はシャオシャオ(スー・チー=右)をひと目見て恋に落ちる (c)配給:(株)ニトリパブリック、サン・バイ・サンワークス(有)配給協力:富士(株) 中国人の間に突如、北海道旅行ブームを巻き起こした映画。それがフォン・シャオガン監督の「狙った恋の落とし方。」(非誠勿擾)だ。 仕事に成功した中年男が人生の伴侶を求めて大陸を飛び回り、果ては北海道にまで足を延ばすという、いわば“中国版婚活物語”。しかし、中国ナンバーワンのヒットメーカーの手にかかると、作品は単なるラブコメディーでは終わらない。何かとわだかまりの多い日中間に、もしかしたら相互理解は可能かもとまで思わせる親密な空気感を提示して見せるのである。 フォン・シャオガン監督といえば97年の「甲方乙方」以来、中国では旧正月を祝う映画の第一人者として定評がある。それが近年は「女帝 エンペ