東映は15日、東京・銀座の本社ビル「東映会館」を2025年夏以降に取り壊し、ホテルや商業施設などとして再開発すると発表した。本社は25年夏をメドに近隣の複合ビル「京橋エドグラン」内の賃貸オフィスに移す。29年を見込む再開発施設の完成後はテナントとして貸し出す。同会館で営業している直営映画館「丸の内TOEI」は25年夏以降に営業を終了し、同社の映画興行事業はグループ会社のティ・ジョイが運営するシ
東映は日本を代表するエンターテインメント企業のひとつ。1951年に設立された同社は、特に日本映画界に大きな影響を与えてきた。東映が手がけた映画やテレビドラマ、アニメーション作品は膨大な数に上る。その中には、「仮面ライダー」や「ドラゴンボール」など国内外で幅広いファン層を獲得している作品も少なくない。 一方、近年では動画配信サイトなどの普及により海外の映像作品も手軽に楽しめ、日本の制作会社にとっては厳しい時代となってきた。東映ではそうした時代の流れに合わせて自ら映画館運営や映像配信サービスに乗り出すなど、エンターテインメント関連事業の多角化を進めている。 この記事ではそうした取り組みと関連して、東映やエンターテインメント業界に関連する過去記事を振り返っていく。 宮崎駿 日本のアニメ時代を切り開いた夢先案内人が抱いた“危機感” 東映といえば、グループの東映動画(原・東映アニメーション)に日本の
1970年(89分)/東宝/2750円(税込) 二〇二〇年に急死した岡田裕介は、父・岡田茂の後継者として東映の社長、会長の座に長く君臨していた。 その一方で映画プロデューサーとしても活躍。『宇宙からのメッセージ』『北京原人 Who are you?』といったSF映画、『まぼろしの邪馬台国』他の吉永小百合主演作など、常人は考えつかない野心作を製作している。 ただ、その映画人生のスタートは、俳優だった。そして、代表作にして映画デビュー作でもある『赤頭巾ちゃん気をつけて』が廉価版でDVD化された。そこで、今回はこれを取り上げてみたい。 本作は、庄司薫の芥川賞受賞作が原作。岡田裕介が演じるのは、主人公の薫だ。 薫は受験を間近に控える高校三年生なのだが、第一志望の東大は安田講堂の学生闘争により入学試験は中止になった。さらに、風邪を患い、つまずいて足の爪をはがし、愛犬を亡くし、恋人とは喧嘩――と悪いこ
東映は14日、代表取締役社長の手塚治(てづか・おさむ)氏が死去したことを発表した。2021年6月に病気療養のため、通院治療を行いながら仕事を続けることを公表していたが、62歳という若さだった。通夜・告別式は近親者で営む。喪主は母・手塚美津子(てづか・みつこ)さん。後日、お別れの会を行う予定。 手塚氏は、コロナ元年の20年6月に多田憲之会長の後を受け、社長に就任。83年に東映入社後はドラマ畑一筋で「スケバン刑事」「科捜研の女」のヒット作を手掛け、歴代の東映社長では異色の経歴だった。温厚な人柄で多くの社員からも慕われていた。 1月31日に行われた日本映画製作者連盟(映連)の新年会見にも出席。大手映画会社のリーダーが顔をそろえる中、東映はアニメ作品が好調で約326億円の史上最高興収を記録したことに「先輩方の積み重ねが、花開いた。さらにこれまでと違う作り方を丁寧に考えた結果」と語った。 さらに23
東映の昨年1年間の興行収入が325億円となり、同社の歴代1位を記録した。「ONE PIECE FILM RED」「THE FIRST SLAM DUNK」というアニメ2本のメガヒットが貢献した。映画界がアニメ頼みなのは今に始まったことではないが、東映の躍進はアニメの観客層を根本的に変えたとみる専門家もいる。 「期待はしていたが、まさかこれほどの数字になるとは」と東映の映画営業部長、菅原史さんは驚く。昨年8月公開の「ONE PIECE FILM RED」が興収190億円を超えた。従来の同社の年間興行記録が2009年の179億円だから、これ1作だけで新記録を打ち立てたことになる。 伝説の宝を求めて航海する海賊たちの物語「ONE PIECE」の映画シリーズ第1作は00年に封切られた。近年は興収50億~60億円と東映のドル箱だったが、第15作の「RED」はこの数字をはるかに超えた。
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