南鳥島に立つロランCのアンテナ=第3管区海上保安本部提供南鳥島のロランCのアンテナ=第3管区海上保安本部提供 船の位置確認に利用され、海の安全を支えてきた南鳥島(東京都小笠原村)の「ロランC」局が1日午前、廃止された。千葉市中央区にある千葉ロランセンターであった南鳥島ロランC局の閉局式典では、同センターの外舘(とだて)信一所長が無線で合図し、南鳥島ロランCの電波が止められた。外舘所長は「さみしい思いはあるが、時代の流れ。使命を全うした」と話した。 ロランCは、複数のアンテナ局から届く電波の到達時間の差から、航行中の船が自船の位置を割り出すシステム。米沿岸警備隊が1960年ごろから世界各地に設置した。 東京から約1950キロ離れた日本最東端の島「南鳥島」にあるロランC局は、衛星を使った精度の高い全地球測位システム(GPS)の普及を理由に同警備隊が廃止しようとしたため、海上保安庁が93年