こども政策担当大臣に抜てきされた女性閣僚の目玉、加藤鮎子衆院議員(44)。だが、地元の山形を丹念に訪ね歩くと、聞こえてきたのは、秘書の大量退職、スピード違反強要に“グレー”な戸別訪問……。表の顔からはうかがい知れない“ブラック鮎子”と事務所の惨状だった。 【写真を見る】イケメン旦那と選挙活動する「加藤鮎子」こども政策担当相 父は「総理にいちばん近い男」と呼ばれた「加藤紘一氏」 *** 「突撃なんてダメですよ!」 「大将なんだから!」 2000年11月20日、夜。ホテルオークラ東京で、森喜朗内閣への不信任案に賛成票を投じようとした“大将”を谷垣禎一衆院議員(当時)が必死の形相で押しとどめていた。 苦衷の表情を浮かべ、たたずむのは「政界のプリンス」と呼ばれ、総理候補だった宏池会会長・加藤紘一氏(61)=当時=。一世一代の大勝負を仕掛けたはずの大将は、涙をにじませ、ただただ唇をかみしめるしかなか