■「意思決定力」は日本企業と桁違い 世界不況の痛手から、ようやく立ち直りつつある日本の電機メーカーだが、そのはるか先を走っている企業がある。韓国の巨大企業・サムスン電子である。 サムスンの2009年12月期の売上高は、10兆9000億円、本業の儲けを示す営業利益は8736億円だ。 一方、ソニー、パナソニック、日立製作所や東芝、シャープなど、電機大手9社の営業利益の合計は、6400億円(10年3月期見通し)。日本の電機大手が束になっても、サムスン1社の営業利益に届かないのである。 なぜ、サムスンはこれほどまでに強いのか。その際に必ず語られるのが、集中投資戦略だ。 将来大きく成長すると判断した分野に、サムスンは、巨額の資金と人材という経営資源を惜しげもなく投入してきた。日本企業ならば、間違いなく投資を手控える不況期であっても、まったく躊躇しない。 「優れたマーケティング力によって、