本稿執筆中に「アルカイダ系組織が中国に対する報復を宣言した」というニュースが飛び込んできた。中国によるウイグル人虐殺を非難し、アフリカなど海外の中国人や中国の権益を攻撃するらしい。遂に来るべきものが来たということか。今頃「中国株式会社」の幹部たちは脂汗を流しているに違いない。 国際テロ組織アルカイダはアフリカで働く中国人を対象に報復すると宣言した。写真はウルムチ市内で警備に当たる武装警察部隊(2009年7月19日撮影)〔AFPBB News〕 7月5日に始まったウルムチでの暴動は一応沈静化に向かっている。内外のメディアは、「中国による少数民族の抑圧」「共産党の宗教弾圧」に注目した。昨年3月のチベット暴動と重ね合わせ、中国政府の対応を批判する論調も少なくなかった。 それでは、なぜウイグル族と漢族は反目し合うのか。この点になると各紙とも歯切れが悪くなる。「漢族とウイグル族の経済格差」とか、「豊