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考え方と内田樹に関するtakeoriのブックマーク (3)

  • ガラパゴスも住めば都 - 内田樹の研究室

    「ガラパゴス化する日」をどうやってグローバル化するか。 という問題設定を自明のものとすることに対して私はいささか懐疑的である。 ガラパゴスでいいじゃないか、と思うからである。 誰かがガラパゴス的な役割を演じないと、全地球的なシステムにとってバランスが悪いのではないか、と思うからである。 「ガラパゴス」にしか育たない植物があり、そこでしか棲息できない動物があり、そこにしか見られてない固有の進化の歴程がある。 世界中の人が罹患するウィルスの特効薬が「ガラパゴス」だけにいる珍妙な粘菌からしか採取できず、「ガラパゴスがあってほんとうによかったね」と人々が手を取り合って泣き崩れる・・・というようなことだって「絶対、ない」とは言い切れない。 私は「生物学的多様性」をシステム全体の安定のためにつねに配慮するという立場の人間である。 限られた資源を非競争的に配分し、できるだけ多くの生物種が共生できるよう

  • 労働について - 内田樹の研究室

    月曜の「キャリア教育」の一こまと、専攻ゼミで「働くとはどういうことか」についてお話する。 月曜の方は大教室で180人の学生さんを相手にマイクで講義という、ふだんしないことをする。 お相手は2,3年生。 就活についてはまだ不安だけという学年だけれど、バイトの経験はあるし、キャリアパスのための資格や免状のための科目はすでに履修しているし、セカンドスクールにも通っているものもいるから、「働く」ことについて漠然とした先入観は有している。 けれども、彼女たちの抱いている労働観は家庭教育とこれまでの学校教育の過程でずいぶん歪められている。 彼女たちは「ワーク」を「競争」のスキームでとらえている。 閉じられた同学齢集団内部で相対的な優劣を競うことが「ワークする」ことだと思い込んでいる。 そう教えられて二十歳近くまでやってきた彼女たちには、社会に出てから後は「ワークする」ことの意味が違ってくるという消息が

  • 従者の復讐 - 内田樹の研究室

    取材で鳩山政権の迷走について訊かれる。 どうして日政府はアメリカに対して毅然とした態度が取れないのかというお訊ねである。 メディアは単純に「それは総理が無能だから」という属人的な説明でケリをつけようとしている。 もちろん統治者の資質が外交の成否に深く関与するのは事実である。 だが、現在の日のメディアの、すべての政治的できごとの成否を属人的な能力によって説明するスキームの定型性に私はいい加減うんざりしている。 たしかに、外交がうまくいっていないという事実に為政者の個人的能力はふかく関与している。 けれども、それが「外交の失敗のすべての理由である」としてそれ以上の吟味を放棄するのは、思考停止に等しい。 歴代の統治者たちが組織的にある外交に失敗するとしたら、それは属人的な要素によっては説明できない構造的な問題があるのではないか、と考えるのが科学的な考え方である。 日のジャーナリストには、こ

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