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2019年12月1日のブックマーク (8件)

  • 今週の本棚:松原隆一郎・評 『売り渡される食の安全』=山田正彦・著 | 毎日新聞

    (角川新書・946円) 「共」の解体に手を染めた安倍政権 十月に署名された日米貿易協定の承認案が衆院会議で賛成多数で可決、来年一月に発効が見込まれている。米国産の牛肉や豚肉、小麦、乳製品の一部で現在のTPP(環太平洋パートナーシップ協定)並みに関税を引き下げ、一方自動車の対米輸出については数値目標や追加関税が盛り込まれなかったことが成果と政府はみなしているという。 対日貿易赤字の削減を目標とするトランプ米大統領は、十一月十七日のツイッターで“Japan deal DONE. Enjoy!”と喜びを爆発させている。八月に安倍晋三首相がトウモロコシの大量購入を申し出たと言われるが、自動車輸出を維持、米国産農産物の輸入を増やす方向で合意したということだ。

    今週の本棚:松原隆一郎・評 『売り渡される食の安全』=山田正彦・著 | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2019/12/01
    ”種子にかんする知見は地域という「共」に属している。安倍政権では公私混同が横行するが、それは「共」の解体と売り渡しに手を染めたからと感じさせられる書である”
  • 今週の本棚:渡邊十絲子・評 『読書実録』=保坂和志・著 | 毎日新聞

    (河出書房新社・1980円) スリリングな揺らめき 読書は時間と集中力を無限にう。調べ物など目の前の必要のために読むのは別として、大量のをひたすらに読みつづけても、直接なにかの役に立つものではない。にもかかわらず読みつづけるのは、読む自分の思惑とは無関係に、一冊のは次のを呼ぶからだ。先月読んだに書かれていたある言葉が、いま読んでいるに形を変えて現れるとき、に呼ばれたように感じる。 そういう発見は快感をともない、また重要だと思えるので、そのことを誰かに話す。話したことは、自分の発言だったか相手が言ったのだったか、年月を経てあいまいになる。ときには、過去の自分が言ったことが何人もの人をめぐって「あなたは昔こう言っていたよ」と自分のもとへ帰ってくることもある。そういう名づけがたいが大事なことを、この小説はていねいに書いている。

    今週の本棚:渡邊十絲子・評 『読書実録』=保坂和志・著 | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2019/12/01
    ”にもかかわらず読みつづけるのは、読む自分の思惑とは無関係に、一冊の本は次の本を呼ぶからだ。先月読んだ本に書かれていたある言葉が、いま読んでいる本に形を変えて現れるとき、本に呼ばれたように感じる”
  • 今週の本棚:養老孟司・評 『情動はこうしてつくられる』=リサ・フェルドマン・バレット著、高橋洋・訳 | 毎日新聞

    (紀伊國屋書店・3520円) 既存の概念見直し脳機能を考える 最近の脳科学の動きを知るために、たいへん良いである。ただし著者のいう古典的な脳科学の教育がしっかり入っている人には、いささか読みにくいかもしれない。 主題は喜怒哀楽という言葉に代表される情動である。脳には主として情動を担う部位がある。たとえば大脳辺縁系。私のように古い教育を受けた者には、そういう知識がしっかりと入っている。 著者はそれをほぼ全面否定する。そもそも喜怒哀楽、情動とはどういう基準で確定されるか。顔の表情でわかる。ではそれを解析してみよう。表情は顔面筋の動きで測定可能なはずである。では怒りの場合に、どの筋肉がどのくらい動いているか、たとえば筋電図で調べてみよう。結論ははっきりしている。定まった結果が得られない。

    今週の本棚:養老孟司・評 『情動はこうしてつくられる』=リサ・フェルドマン・バレット著、高橋洋・訳 | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2019/12/01
    ”ここ三十年の脳科学では、生きた脳を非侵襲的に調べることができるようになった。fMRIはその典型である。脳磁図も脳波も近赤外線も使える。それでわかることは、活動している脳の部位である”
  • 今週の本棚:若島正・評 『かくしてモスクワの夜はつくられ、ジャズはトルコにもたらされた』 | 毎日新聞

    ◆ウラジーミル・アレクサンドロフ著、竹田円訳(白水社・4620円) 運命に抵抗し自由求めた「黒いロシア人」 波乱万丈の一生を送った人間を形容する言葉として、「数奇な運命に弄(もてあそ)ばれた」というのは常套(じょうとう)句になっている。しかし、『かくしてモスクワの夜はつくられ、ジャズはトルコにもたらされた』で描かれている、原題では「黒いロシア人」ことフレデリック・トーマスの物語について言うなら、その言葉は半面の真実でしかない。 フレデリック・トーマスは、一八七二年にミシシッピ州で農場を所有している夫婦のあいだに生まれた。両親は南北戦争まで黒人奴隷だった。白人との土地をめぐる裁判沙汰で、トーマス一家はメンフィスに引っ越すが、そこで父親が惨殺されるという事件があった後に、フレデリックはシカゴに出てレストランの給仕、さらにはブルックリンでホテルのベルボーイとして腕を磨いた。より大きな自由を求めた

    今週の本棚:若島正・評 『かくしてモスクワの夜はつくられ、ジャズはトルコにもたらされた』 | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2019/12/01
    ”一見似ていないように見えて、マルクス主義者や共産主義者のいう『階級』という概念は、『人種』のレッテルとよく似た歪(ゆが)んだはたらきをした」という指摘は、いっそう重く響く”
  • 高校野球 新勢力図 秋季地区大会総括 明治神宮大会は中京大中京初V | 毎日新聞

    来年3月19日に開幕する第92回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の出場校を選考する際の参考資料となる全国10地区の秋季大会が終了した。各地区優勝校が参加した明治神宮大会高校の部は中京大中京(愛知)が初優勝。東海地区が神宮大会枠(1枠)を獲得し、出場枠が2から3に増えた。各地区の戦いを振り返り、新たな勢力図を探った。(勝ち上がり図の丸数字はイニング、府県名の後の数字は府県大会順位) 優勝の中京大中京は右腕・高橋宏が初戦の2回戦を完封し、準決勝と決勝では救援とフル回転。防御率1・80と安定していた。打線は四球や送りバントでつなぎ、チーム打率2割8分ながら3試合で22得点を挙げた。 準優勝の健大高崎は7打点の中軸・山、2完投の左腕・下と投打の柱が力を発揮。2試合連続延長タイブレーク勝ちと接戦に強かった。天理は河西の大会新記録の1試合3

    高校野球 新勢力図 秋季地区大会総括 明治神宮大会は中京大中京初V | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2019/12/01
    ”各地区優勝校が参加した明治神宮大会高校の部は中京大中京(愛知)が初優勝。東海地区が神宮大会枠(1枠)を獲得し、出場枠が2から3に増えた。各地区の戦いを振り返り、新たな勢力図を探った”
  • 見る探る:私生活を20万円で撮影 実験参加者の家で聞いた「個人情報に対する価値観」 | 毎日新聞

    報酬20万円で、1カ月間の私生活動画を撮影・収集する――。開始前からソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上で話題になった社会実験が25日始まった。IT会社「Plasma(プラズマ)」(東京都目黒区、遠野宏季社長)による試み。1カ月間もカメラの監視下で暮らすなんて、記者(43)にはちょっと考えられない……。実験開始前、都内在住の被験者の男性2人に話を聞き、個人情報に対する感覚の違いに驚かされた。【吉田卓矢/統合デジタル取材センター】 1Kの部屋に4台のカメラを設置 11月23日夜、東京都大田区の住宅街の一角にある被験者の男性会社員(29)のマンションの一室を遠野社長(28)と男性ス…

    見る探る:私生活を20万円で撮影 実験参加者の家で聞いた「個人情報に対する価値観」 | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2019/12/01
    ”この社会実験は約1カ月間、個人の私生活の様子を動画で撮影。回収後に個人が特定できないように顔や体をマスキング処理したデータを企業に提供し、ビジネスの可能性を探るというもの”
  • 日印が外務防衛閣僚協議 中国海洋進出念頭 自律重視のインドと温度差 | 毎日新聞

    インドの首都ニューデリーで30日にあった外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)の初会合で、日印両政府は中国の海洋進出を念頭に、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた連携強化を確認した。一方で、中国を過度に刺激しないようにする配慮もにじませた。日は2プラス2を契機に関係をより緊密にしようとしているが、主要国との全方位外交を重視するインドとの間で温度差も見え隠れしている。

    日印が外務防衛閣僚協議 中国海洋進出念頭 自律重視のインドと温度差 | 毎日新聞
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    taketake89 2019/12/01
    ”日本は2プラス2を契機に関係をより緊密にしようとしているが、主要国との全方位外交を重視するインドとの間で温度差も見え隠れしている”
  • 富裕層に富集中 格差広がる冷戦後に現れた「社会主義に好意的」な若者 | 毎日新聞

    革命歌「インターナショナル」を歌う国際マルクス主義潮流米支部の集会参加者たち=米ニューヨークで2019年11月10日、隅俊之撮影 1989年12月3日、米ソ首脳はマルタ会談で冷戦終結を宣言した。あれから30年。米国を中心とする西側が築いたはずの国際秩序は揺らぎ、新たな対立や分断が生まれている。混沌(こんとん)としたこの冷戦後の時代のその後(ポスト)に、私たちを待ち受けているのはどんな世界なのか。 マンハッタンに響く革命歌 <アライズ ヤ プリズナー オブ スタベーション(立て飢えたる者よ)……>。木枯らしが吹く11月10日の米ニューヨーク・マンハッタン。雑居ビルの一室で2日間にわたって開かれた集会が終わりを迎えると、約90人の若者らが立ち上がって拳を振り、歌い始めた。革命歌「インターナショナル」。30年前、米国は資主義を掲げる西側陣営を率い、東西冷戦を終わらせた。だが、その米国の経済の中

    富裕層に富集中 格差広がる冷戦後に現れた「社会主義に好意的」な若者 | 毎日新聞
    taketake89
    taketake89 2019/12/01
    ”木枯らしが吹く11月10日の米ニューヨーク・マンハッタン。雑居ビルの一室で2日間にわたって開かれた集会が終わりを迎えると、約90人の若者らが立ち上がって拳を振り、歌い始めた。革命歌「インターナショナル」”