(角川新書・946円) 「共」の解体に手を染めた安倍政権 十月に署名された日米貿易協定の承認案が衆院本会議で賛成多数で可決、来年一月に発効が見込まれている。米国産の牛肉や豚肉、小麦、乳製品の一部で現在のTPP(環太平洋パートナーシップ協定)並みに関税を引き下げ、一方自動車の対米輸出については数値目標や追加関税が盛り込まれなかったことが成果と政府はみなしているという。 対日貿易赤字の削減を目標とするトランプ米大統領は、十一月十七日のツイッターで“Japan deal DONE. Enjoy!”と喜びを爆発させている。八月に安倍晋三首相がトウモロコシの大量購入を申し出たと言われるが、自動車輸出を維持、米国産農産物の輸入を増やす方向で合意したということだ。