主権国家であるウクライナへのロシアの武力行使が公然と続く中、国際社会からはロシアを非難する声が高まっている。国連安全保障理事会(15カ国)によるロシア非難決議案は25日、ロシア自身による拒否権で否決されたが、中国は拒否権を行使せず「棄権」に回り、国際社会の声に一定の配慮を示した。一方、北大西洋条約機構(NATO)も「即応部隊」として初の集団防衛のための東欧派兵を決めるなど、対露包囲網が強まっている。【ニューヨーク隅俊之、ブリュッセル岩佐淳士、ロンドン服部正法、ワシントン鈴木一生】
高層アパートとみられるビルに着弾するミサイル=ウクライナ・キエフで26日、監視カメラの提供映像から・ロイター ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は26日、首都キエフへの攻撃を強めた。市内各地で銃撃や砲撃の音が響き、ロイター通信によると、政府庁舎付近でも銃声が響いた。ウクライナ軍は徹底抗戦の構えで、首都を巡る攻防が激化している。 ロイター通信によると、ウクライナ当局はキエフ市内の路上で戦闘が起きているとして、市民に地下シェルターへの避難を呼びかけた。露軍によるミサイル攻撃も報じられている。キエフ中心部近くの高層アパートに着弾し、一部を損壊した。タス通信によると、露国防省は「ウクライナ軍の対空ミサイル」が着弾したと主張した。 タスによると、ロシアのペスコフ大統領報道官は26日、停戦に向けたウクライナ政府との交渉の動きが出ていた25日午後にプーチン大統領が一時、部隊の動きを止める命令を出したと明
ウクライナへの侵攻を続けるロシアのペスコフ大統領報道官は26日、停戦協議に向けた交渉の動きが出ていた25日午後にプーチン大統領が一度、ロシア軍の動きを止めたと明らかにした。「ウクライナが交渉を拒否した」ことを理由に作戦を再開したと述べた。ただ、ロシアは事実上の降伏やゼレンスキー大統領の退陣を求めており、ウクライナ側は「受け入れられない条件」だとロシアに反発している。 ウクライナのウニアン通信によると、ウクライナ大統領府のアレストビッチ顧問は26日、「ゼレンスキー大統領が、許容しがたい最後通告を受け入れることはない」と述べた。その上で「可能なのはれっきとした交渉だけだ」と述べ、引き続き協議を求める意向をにじませた。
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