首都圏を中心にミネラルウォーターの品薄が続いている。東京都が3月、金町浄水場(葛飾区)から暫定規制値の2倍を超える放射性物質を検出したことが発端だ。4月には千葉県で母乳から放射性物質を検出。「若い母親を中心に水の買い占めが連日続いた」(大手スーパー関係者)ため、スーパーやコンビニエンスストアなどは一人当たりの購入本数を制限した。 国産ミネラルウォーターの需要が根強い 現在は制限を解除した店も増えているが、それでも「昨年を大きく上回るペースで売れている」(中堅スーパー首脳)。サーバー型宅配水で業界首位のアクアクララにも、注文が殺到。サーバー設置を待つ新規顧客は、関東圏だけで1万人を超えている。 ■利益率の低い飲料水 増産投資に二の足 「水道水に比べれば、ミネラルウォーターなどの地下水は安全性が高い」(産業技術総合研究所の丸井敦尚・地下水研究所グループ長)。水道水の多くが河川から採取さ