人の動きをAI(人工知能)が的確に捉えるにはどうしたらいいか。三菱電機が出した答えは「骨格」だった。 三菱電機が開発した新技術の名称は「骨紋(こつもん)」。人の骨格の動きと生産現場の作業内容を学習したAIが、作業者の動きを撮影したカメラ映像を解析し、作業手順ごとにかかった時間を自動で算出したり、手順のミスや漏れを発見したりする。改善の余地がある作業手順を見いだすこともできる。 一人で複数の作業を行う生産現場の効率を高めようとするなら、まず現状の作業の様子を詳細に可視化する「作業分析」を実施する必要がある。製品の組み立てであれば、棚から部品を取り出す、ねじで部品を組み付ける、外観を検査するといった一連の手順がある。従来は、この作業のカメラ映像を撮りためて、映像を再生しながら作業時間をストップウォッチで計測し、その結果を集計するという作業を行っていた。そのうえで、作業時間にバラつきが生じていな