高度な人工知能(AI)アルゴリズムの演算処理をインターネット経由でサーバーに任せることなく、スマートフォンなどの端末側で行えるようにする新しいグラフィックスプロセッサー(GPU)を米マサチューセッツ工科大学(MIT)などが開発した。現在のスマホに組み込まれ、画像処理用に使われているモバイルGPUに比べ、約10倍の処理効率を持つ。ロボットやドローンに将来こうしたチップが組み込まれれば、ネット通信ができないような場所でも、処理を高速に実行したり、周囲の状況に応じて適切な判断や行動を行う自律制御に役立てられるという。 研究者らが「アイリス(Eyeriss)」と名付けたこのチップは、MIT電気工学・コンピューター科学部のヴィヴィエンヌ・スゼ(Vivienne Sze)助教らのグループと、半導体メーカーの米エヌビディアなどが共同開発した。 サンフランシスコで4日まで開かれた半導体の国際学会「国際固体