LSI個体差暗号技術とは LSI個体差暗号技術とは、LSI個体ごとの特性の違い(LSI指紋)を暗号システムに利用する新しい技術。例えばPCに搭載されているTPMチップ(セキュリティチップ)などの耐タンパ性LSIのように複雑な内部構造をとらないコンパクトなサイズで、しかも原理的に内部情報窃取や不正プログラムの実行ができない、高セキュリティな暗号機能を内蔵できるため、将来のIoTを利用する社会インフラシステムでの活用が期待できる。2015年2月に三菱電機情報技術研究所が発表したこの技術は、同社がIoT機器のセキュア化に貢献すると考える暗号システムの新機軸だ。 LSIの「個体差」とは? LSIは設計データに従って工場で厳密な生産管理のもと、高精度の生産工程で量産されているはず。当然品質基準を満たさない仕上がり物は破棄されるので、製品として出荷されるものに「個体差」なんてあるのか、というのが最初の