柔道全日本女子の園田隆二監督による選手への暴力について、20年夏季五輪招致を目指す東京都の猪瀬直樹知事は1日、定例記者会見で「誠に情けない。非常に不愉快だ」と批判を繰り広げた。 「五輪憲章でもスポーツに暴力は許されないとうたわれている」と切り出した猪瀬知事は、金メダルが1個に終わった昨年のロンドン五輪での女子柔道の不振にも言及。「一時的に暴力で緊張感を与え、アドレナリンを放出させても、スポーツの向上にはつながらない。暴行による指導ではメダルは取れない」と関係者に猛省を促した。また、柔道以外の各競技団体にも実態調査をすべきだとの考えを示した。 招致レースへの影響は「英BBCなどの報道を見たが、女子柔道に限定した表現になっている。全体には影響ない」とする一方で「こんなばかげたことが二度三度と起きたら影響するでしょう」とも述べ、怒りは最後まで治まらなかった。【佐々木洋】