東京都八王子市の都立松が谷高校の「政治・経済」の学期末試験で、安倍晋三首相が昨年12月に靖国神社に参拝したことを批判的に報じた毎日新聞の紙面を添付し、意見や説明などを求める出題をしていた問題が波紋を広げている。国会では下村博文文部科学相が「極めて不適切」と批判。東京都教育委員会も指導や処分を検討中だ。だが、校長は問題発覚当初、この出題を「悪くない」と言い切り、不適切さにまったく気付いていなかった。 ■「イデオロギー教育で極めて不適切」 「一面的な評価だけを提供し、予備知識のない高校生にとっては靖国参拝批判に誘導されかねないようなイデオロギー教育になっている。極めて不適切だ」 4月16日の衆議院文部科学委員会。義家弘介(ひろゆき)氏(自民)が、この問題について「これがイデオロギー教育の現実だ」と指摘した上で見解を問うたところ、下村文科相は強い口調でこう批判した。 さらに、苦々しい表情