チュニジアから始まった民衆の行動は、エジプトの政権を打倒し、ついにはリビアにまで波及しました。まさに「北アフリカ・中東革命」と呼んでいい事態です。 欧米の世論は、これを歓迎していますが(私も歓迎していますが)、いやいや、「革命」の後はロクなことがないかもと、無邪気な革命礼賛に釘を指しているのは、本誌日本版3月9日号の「中東革命を見誤る無邪気なアメリカ」です。 「アメリカ人は革命が大好きだ」と、ハーバード大学教授で本誌コラムニストの二―アル・ファーガソン氏は書き出します。なんといっても、アメリカはイギリスとの独立戦争を経て成立した国家だから、というわけです。日本に住む私たちは、歴史で「独立戦争」として習いますが、アメリカ人にとっては、「独立革命」なのです。 「それだけにどんな環境や結果が違おうと、外国の革命家を本能的に応援するきらいがある」 アメリカ建国の父たちは、フランス革命を絶賛しました
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