「斎藤さん、うちの連中には、危機感が無くてねぇ。どうしたものかと思っているんですよ。」 ある中堅SI事業者の社長が、ため息をつきながら、こんな話をしてくれました。 「確かに、売り上げは上向いている。でも、結局安い見積もりで受注を支えているにすぎないんですよ。利益なんか、ほとんどでていない。このままでは、いずれは、オフショアに飲み込まれて、ぎりぎりでも受注がとれないかもしれない。現場の連中が、そのことを分かってない訳じゃないと思うが・・・」 現場の営業担当者と話してみると、彼らなりに「危機感」は持っている。しかし、方策が見いだせない。とはいうものの何もしないわけにもゆかず、がむしゃらに仕事をこなしている。サボっているわけでもなく、これでいいと思っているわけでもないのです。 経営者も、現場も、共にこのままではいけないと考えています。しかし、どうもその思いが、お互いに通じ合っていないように思いま