東北大震災にともなう原発事故、送電網の喪失の影響で、電力不足の危機に晒されることとなった日本。太陽光、風力、地熱などの再生可能エネルギー開発や、それらを有効活用するための次世代送電技術スマートグリッドへの関心は、以前にも増して高まっている。 電機メーカー大手のパナソニックが5月26日、スマートグリッドに関する新たなプロジェクトを発表した。再生可能エネルギーで、街全体が必要とするエネルギーの半分以上をまかなうことを可能とする、次世代スマートタウンの建設計画である。 再生可能エネルギーで必要なエネルギーを賄うスマートタウンの実証実験はこれまでも日本各地で行われてきたが、「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン(藤沢SST)構想」と名付けられたパナソニックのプランには、それらの実証実験と決定的に異なる点がある。技術を試す実証実験ではなく、ビジネスベースの大規模な不動産開発であるということ