救急隊のコンビニエンスストア利用を認める取り組みを始めた大阪市消防局の救急車と、利用時に掲示するパネルを持った隊員=大阪市西区で2024年7月5日午後2時23分、野原寛史撮影 大阪市と堺市の両消防局は1日から、救急車で患者の搬送に従事する救急隊のコンビニエンスストア利用を認める運用を始めた。連続出動や長時間出動などで消防署に戻れない時、店舗で飲食したりトイレを利用したりできるようにする。大阪府内初の取り組みで、高齢化や酷暑による夏季の出動数増加で深刻化する隊員の負担軽減と、救急体制の維持に役立てる狙いがある。【野原寛史】 「このままでは、救急隊のサービス維持や向上が困難になる」 大阪市消防局の岸本晃・救急課担当係長は、救急隊の出動が年々増加の一途をたどっていることに強い危機感を募らせる。2023年の救急出動件数は、前年比8%増で過去最多の26万3089件。堺市消防局も23年は同じく過去最多