若い頃のぼくの夢は、書くことを仕事にすることだった。 もっと言うなら、やりたいことと、やらなければいけないことを完全に一致させたかった。 本当にやりたいことは別にあるのだけど、今は難しいから色々と我慢しているんだと言い訳をしながら生きたくなかった。 そういう、若者特有のある種の潔癖さにこだわっていた。 しかし実際に仕事をしてみると、そういった完全一致の瞬間というのはほんのわずかしかないし、それ以外のほとんどの時間は本当にやりたいことでも本当にやらなければいけないことでもどっちでもない、なんだかよくわからないもののために費やされてしまって、気がつくとすっかり年を取ってしまっていた。 いや、それは自分に対してあまりに不当な評価だ。 ぼくはぼくなりに、なんとか両者を合致させようともがき続けてきた。 そして今、若い頃とはまったく違う状況の中にいて、当時の理想とはかけ離れた仕事をしているけれども、年