南部さんは日本人?米国人? 人材流動化で意見百出(1/2ページ)2008年10月8日23時57分印刷ソーシャルブックマーク ノーベル物理学賞に決まった南部陽一郎さん、さらに化学賞の下村さん。いずれも米国在住の研究者だ。特に、若くして米国の研究所に移った南部さんは「頭脳流出」の代表例。よりよい研究環境を求めて国境を越える研究者の流れはその後、強まる一方だ。 7日の物理学賞発表について、海外メディアの多くは受賞者を「2人の日本人と1人の米国人」と報じた。生まれ育ちは日本だが米国生活が長く、70年に米国籍を取得した南部さんの扱いが異なるためだ。 「南部さんを日本人とカウントしないわけにはいかないが……」。素粒子物理学などの基礎研究を支援する文部科学省は、内部資料としてノーベル賞の受賞者数を国別に毎年集計している。これまでは受賞者の国籍で数えてきた。 南部さんは注釈付きで日本の受賞者にする方向だが