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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/zoot32 (4)

  • 記憶 - 空中キャンプ

    先ほど、電車の中で席に座りながら、そのまま眠ってしまいそうな、でも意識のどこかではふしぎと目覚めているような、半覚醒の状態になりつつおもったのだが、世の中には、かつて有名人と恋人として付きあった経験のある一般の人たちがたくさんいて、そういう人たちは、テレビをつけたり雑誌の広告を読んだりするたびに、かつての恋人の顔を見ていることになる。それはいったいどういう気持ちがするのだろうか。 たいてい、別れた恋人とは顔を合わせなくなるものである。今はなにをしているのか、どこに住んで誰とどうしているのか、知りようもない。それはしかたのないことだし、またポジティブな前進でもあって、われわれは過去とさっぱり決別して、次の段階にいける。忘れるのはいいことだしね。ところが、いったん有名人と付きあってしまうと、別れた後でも、その人はテレビや広告などに登場し、われわれの視界に入ってくる。考えてみると、これはけっこう

  • ウィキペディア - 空中キャンプ

    ウィキペディアにはほんとうにいろいろなことが書いてあって、歴史や科学、地理といった万人に有益な情報もあれば、AV女優一覧のような、いったいこれを誰が作成しているのだとおもうようなものまである。 ウィキペディアは事典であるため、客観的で公平な記述が必要になる。もちろんAV女優であっても、そのルールは同様に適用されることになる。いくらファンであろうとも、「僕はねー、この子のおしりのラインがとってもこう、いやらしくて好きだなあー」などとは書けないのであり、事典である以上、主観を避け、できるだけ有益な情報を記載するべきだという前提に沿って作られているのだ。しかしたとえば、麻美ゆまさんという方の、この情報はどうだ。 「喘ぎ声の大きさには定評がある」 定評がある、というところに、事典としての公平性が感じられる。「喘ぎ声が大きくて、そこが僕はいいとおもう」ではだめなのだ。きっと、アダルトビデオのファンの

  • 2008-07-24 - 空中キャンプ

    はじめて性行為のしくみと成り立ちを理解した子ども時代、それはまず「とてもこわいこと」としてわたしの前に立ちはだかった。友人たちからの情報、もしくは雑誌の記事などは、性行為におけるたくさんのリスクを喧伝していた。望まない妊娠をしてしまうかも知れない。性病にかかってしまうかも知れない。年配の人など、がんばりすぎて行為中に死んでしまうこともあるという。とんでもないことである。性行為はこわい、とわたしはおもった。そしてなにより、「膣けいれん」には心の底からふるえ上がり、恐怖したものだった。 こんな症状がほんとうにあるのか、今となっては確認のしようもないが、女性が性行為中に「膣けいれん」を起こすと、抜けなくなってしまい、そうなったら最後、つながったまま病院に搬送されるしかないというのだ。おそろしいとおもった。つながったままで搬送されるのはほんとうにいやだよ。かかる恥辱に耐えきれるわけがないではないか

  • 「問題は、躁なんです」/春日武彦 - 空中キャンプ

    春日武彦新刊(光文社新書)。うつ病とくらべて、注目されることのほとんどない「躁(そう)病」。わたしも躁病のことはあまり知らなかった。おもしろ人間の観察がライフワークとなっている春日が、怖いもの見たさと好奇心まるだしで書いた一冊。春日の解説を通して、躁病の実際を知ることができた。医学的な解説というよりは(春日は精神科医である)、躁病を通して人生のもの悲しさをふと感じさせる、味わいぶかいエッセイのような趣もあり、春日ファンのわたしはたいへん満足でした*1。 春日によれば、うつ病が「心のかぜ」なら、躁病は「心の脱臼」だという。あり得ないぐあいに関節が曲がり、糸の切れた操り人形のような途方もない動きを示す脱臼のような症状。心の箍(たが)が外れ、秘められていたあらゆる欲望が全開となり、自己抑制がゼロになり、見る者に異様な印象を与える。うわっ、なんだこの人は。このに書かれた躁病の症例をひとつひとつ読

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