先週の台湾国会において台湾の沿岸警備隊(行政院海岸巡防署)は、南沙諸島(スプラトリー諸島)で台湾が実効支配を続けている太平島の港湾施設や滑走路をはじめとする軍事施設の強化を2015年中には完成させる計画を明らかにした。その計画によると、太平島に新たに建設される埠頭には、台湾沿岸警備隊の3000トンクラスの新型巡視船が着岸できるようになり、海軍のフリゲートも展開するよう検討中であるとのことである。 台湾が、台湾本島から1600キロメートル離れた南シナ海に浮かぶ太平島の防備を強化するのは、太平島の南西およそ25キロメートルの南方海上のガベン礁をはじめいくつかの環礁を中国が埋め立てて人工島を誕生させる工事を急ピッチで進めているからである。それらの人工島には、やがては人民解放軍の軍事基地が誕生する。