地球史上2回目の生物大量絶滅が、大規模火山の噴火で起きたことを突き止めた、と東北大学などの研究グループが発表した。動植物が陸に進出した古生代「後期デボン紀」の約3億8000万~3億6000万年前に起きたもので、高温でできる有機分子を決め手とする独自の手法を用いた。同グループは昨秋、3回目の原因も大噴火だったことを同じ手法で示しており、火山が生き物の命運を握る地球の歩みがより鮮明になった。 後期デボン紀の地層には水銀が多く含まれており、大噴火が大量絶滅の原因であるとの見方が強まっていた。ただ、水銀は噴火以外に陸上植物に由来する可能性もあるため、決め手を欠いていた。 そこで東北大学の海保邦夫名誉教授(地球環境史)らの研究グループはこの時代に海で堆積した地層の岩石を、2005~15年ごろにかけフランスとベルキー、中国で採取。分析の結果、水銀に加え炭化水素の「コロネン」が多く含まれていることを突き