成長する海外市場をどう開拓するか。それぞれの企業はもちろん、日本経済の将来をも左右する大きなポイントになる。新興国の経済発展で競争のフィールドは大きく変わり、戦い方も一様ではなくなった。その最前線では何が起きているのか。 「日経ビジネス」は6月25日号で「『ニッポン』を売り込め」と題した特集をまとめ、未踏の地に果実を求める先駆者たちを追った。この企画と連動し、「日経ビジネスオンライン」では今日から5回にわたり、海外営業の猛者たちを紹介する。 では、米国で「スバル」ブランド車の販売台数記録を更新し続けている富士重工業の庄司仁也・米国スバルVPのケースから始めよう。 =文中敬称略 リーマンショック、東日本大震災と難局が続き、主力の米国販売で苦しんだ日本の自動車産業。だが、例外だったメーカーがある。「スバル」ブランド車を販売する富士重工業だ。 米国販売は3年連続で過去最高を記録 暦年ベースでは、