早稲田大学ビジネススクール教授。東京大学経済学部卒業。日本銀行勤務を経て1998年より現職。主としてファイナンス関連の講義および演習を担当しているが、物価理論などマクロ金融関連の論文著作も多い。主な著書に『貨幣進化論』(新潮選書・2010年)、『コーポレート・ファイナンス』(中央経済社・2013年)など。早稲田大学博士。 日本企業が経済の成熟度としては似通った状況にあるはずの欧米企業に比べ、その収益力という点で大きく見劣りするということは、従来から多く指摘されてきた。しかし、この問題を、ROEという指標と日本企業のあり方全般についての問題意識に結び付けて論じることで、各方面に大きなインパクトを与えたのは、取りまとめに当たった伊藤邦雄一橋大学教授の名を取って伊藤レポートとも呼ばれる経済産業省プロジェクトの報告書「持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~」だろう。