日本ビクターは9月14日、正12面体構造の球形スピーカーが、まるで“呼吸する”かのように駆動する「呼吸球式スピーカー」を公開した。すべての方向に対して同じ周波数特性を持ち、「あたかもスピーカーの存在が感じられないほど、音源や音場の情報を忠実に再現する」という。2007年前半の商品化を目指す。 「呼吸球式スピーカー」は、球体の表面が膨張と収縮を行うことで音波を放射する球形音源のことだ。楽器と同じように点の音源から音を拡散させるため、自然に聞こえる“理想音源”に近いものとして、半世紀以上前から研究が進められている。技術的には「全ての方向に同じ波面を伝播し、放射インピーダンスに乱れがない。キャビネットによる音の回折がない。そして平板状音源に近づいたときに生じる近距離音場の問題が生じない」(同社)といったメリットがある。 これまでも“無指向性”を謳う球形スピーカーは存在したが、構造的には多面体のキ
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